Web×孫子の兵法 始計編 ~5つの基本原則~

Web×孫子の兵法 始計編 ~5つの基本原則~


Web×孫子の兵法の2回目となる今回は、
Webマーケティング(リスティング広告やSEO、Webサイト制作)の前に考えるべきこと『始計編(全7節)』
第二節 5つの基本原則を検討します


~第二節 5つの基本原則~
 Webマーケティングを仕掛ける前に、
 まず次の5つの基本原則がしっかりとなされているかを確認する。
 それが道天地将法である。
 道・・スタッフと社長は幸せのベクトルが一致しているか
 天・・商品、サービスを展開するタイミングは早すぎ、遅すぎではないか
 地・・材料を仕入れるルートと市場で販売を広げられる仕組みは揃っているか
 将・・社長や幹部に、決断できる勇気、判断するための智恵、
    部下を統率する魅力はあるか
 法・・社内には厳格なルールと役割、責任がちゃんと割り振られているか
これらは一見、誰もが当たり前のように考えているところがありながらも、
本当に理解して行動に移せている会社は少ない。
それでは市場競争で勝ち抜くことは難しい。

もう少し簡単に噛み砕いていきますと、

『道』というのは、幸せの適正規模を把握することが第一となります。

よくある例が、
社長は市場で1位を目指してバリバリ頑張っていきたいのに、
スタッフはボチボチ働いて家族が食べていければ良いと考えている場合です。

幸せに対する価値観は人それぞれですから
どちらが良いというわけではありません。

ただ、社長が市場で1位を目指すなら、
それを支えるスタッフも同じ志を持っていないと、
達成は難しいでしょう。

まずは、なぜ1位を目指すのかをしっかりと部下に理解させることが重要です。

『天』とは、まさにタイミングのことです。

マーケティングの失敗の第一要因は、タイミングが早過ぎることと言われています。
iPhoneなどのスマートフォンが20世紀後半に出てきた場合、
売れるかどうかと言えば、難しかったでしょう。

なぜなら、スマートフォンは以下のように
市場のニーズの変遷の中で生まれてきたものだからです。

『情報に気軽にアクセスしたい』⇒PC登場
      ↓
『外でも気軽にアクセスしたい』⇒ガラケー登場
      ↓
『もっとカッコイイデバイスが欲しい』⇒スマホ登場

つまり『カッコイイデバイスが欲しい』というタイミングが
合ったからスマホが売れたわけで、
情報に気軽にアクセスしたいという段階では、
売れる見込みは低いと想像できます。

『地』とは、市場での販売、仕入れ網とも言えます。

業界によってはなかなか仕入れが難しいところがああります。

例えば、ベビー用品などは、通常のアパレルと違い、
特殊なため扱っているメーカー間では情報のやりとりがあっても
外にはあまり出てきません。
そのため、取り扱いたいと考えた場合、
どこか一社見つけてそこから横の広がりを築いていけるかどうかが1つのネックとなります。

『将』とは、理想の状態は、諸葛亮孔明です。

諸葛亮孔明は頭の良さだけでなく、国民から
『皆恐れて之を愛す』(皆、恐れながらもそれ以上に尊敬と信頼を抱いていた)
と慕われていたそうです。

組織というのは必ず上下関係があります。
そこにしっかりとケジメを付けた対応ができるかどうかです。
 
    

『法』とは、仲良しグループになって、組織が崩壊しないよう
就業規則などルール決めてしっかりと適用することです。

ルールが無いのは論外ですが、
ルールがあるのに、“なぁなぁ”で対応し、
部下に甘く対応するのは、まさに崩壊の序曲です。

表彰する際も主観で表彰するのではなく、
ルールに基づいて表彰することです。

家族経営の場合は特にここにご注意ください。

本日は以上です。


孫子の兵法は、以下の十三編から成り立っております。

『始計編』『作戦編』『謀攻編』『軍形編』
『兵勢編』『虚実編』『軍争編』『九変編』
『行軍編』『地形編』『九地編』『火攻編』『用間編』

私なりの視点で、Webマーケティングの観点から
今後も孫子の兵法を1つずつ紐解いていきます。