
大学受験の結果が出て、第一志望ではない滑り止め大学への進学が決まった方。
今は不安や後悔、様々な感情が入り混じっているかもしれません。

こんな大学で4年間過ごせるのか・・・

あれほど頑張ってきたのにこんな大学にしか受からなかったのか・・・
と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、そのように実際に滑り止め大学に通うことになった先輩たちの経験や、受験塾の塾長としての私の意見をもとに、充実した大学生活を送るためのヒントをご紹介します。
滑り止め大学が楽しくないと感じる心理的背景
第一志望以外行きたくないと悩む心理
毎朝誰よりも早く起きて問題集に向かい、放課後も図書館に籠もって深夜まで勉強し、休日さえも机に向かい続けた3年間。それなのに、なぜ自分だけがこんな結果に——。
真剣に受験と向き合い、必死で努力を重ねてきた人ほど、この現実を受け入れることは困難です。
特に、模試でA判定をもらっていた人や、学校の先生から「十分合格できる」と太鼓判を押されていた人にとって、その落差は想像以上に大きいものです。
クラスメイトの多くが志望校に合格する中、自分だけが滑り止め大学に進学することになった現実。その度に「あの時もっと勉強していれば」「あの一問が解けていれば」と、些細な選択の一つ一つを後悔し、自分を責め続けてしまいます。
周囲の大学生活との比較で滑り止め大学で鬱になりそう
SNSのタイムラインには、志望校に合格した友人たちの投稿が溢れています。充実した講義の様子、新しくできた友人たちとのにぎやかな学食風景、魅力的なサークル活動の報告。それらを目にするたびに、自分の大学生活との違いを痛感せずにはいられません。
教室に足を運べば、高校の授業の延長線のような基礎的な内容ばかり。図書館に行っても専門書が少なく、学びたい分野の本が見つからない。時には、授業中におしゃべりが絶えない教室の雰囲気に、「これが大学なのか」と失望を感じることも。
さらに、同じ学科の仲間たちの学習意欲の低さに驚き、

この環境で4年間も過ごせるのだろうか
という不安が日に日に大きくなっていきます。
友人たちが憧れの一流大学で新しい知識を吸収し、刺激的な仲間たちと切磋琢磨している様子を想像するたびに、自分だけが取り残されているような焦りに駆られます。そんな比較の連鎖は、いつしか自己否定の感情へと変わり、大学生活への期待は徐々に失望へと変わっていくのです。
滑り止めに合格した大学へ入学から始まる後悔と自責の念
合格発表を見た瞬間から始まる後悔の連鎖。

あの時、スマホを触る時間を勉強に回していれば

もっと早い段階から塾に通っていれば

模試の結果に慢心せずに、もう一つ上の志望校に挑戦していれば
誰もが通る道かもしれませんが、その重みは人それぞれ異なります。
特に辛いのは、両親や先生からの励ましの言葉が、逆に心を刺すことです。

この大学も悪くないよ

ここから始められることもたくさんある
という言葉の裏に、「結局、あなたの実力はこの程度だった」という現実を突きつけられているように感じてしまうのです。
滑り止めの大学に行くたびに気づく現実
学ぶ場所というよりも、遊ぶために楽して単位を取りたいと考えている学生ばかりを目にすると、第一志望の大学との格差を実感することになります。
あの大学ならもっと優秀な友人に囲まれただろうか、
大学の設備ももっと充実していただろうか、
そう考えると、自分は滑り止めの大学に来てしまったんだという現実に打ちのめされます。
希望の大学に入れなかったことによる目的意識の喪失
中学時代は圧倒的な成績の差があったのに、別々の高校を経て、同じ大学似通うことになった時に感じる激しい喪失感。
しかし、ここで見落としてはいけない重要な事実があります。
大学での学びの質は、必ずしも偏差値や大学の知名度だけで決まるわけではないのです。
実際、多くの教授陣は複数の大学で教鞭を執っており、上位校と変わらない質の講義を提供しています。
例えば、ある数学科の教授は東京大学での非常勤講師も務めており、同じ内容の講義を展開しています。また、経済学部のベテラン教授は、かつて某有名国立大学で教えていた実績を持ち、その豊富な経験を活かした独自の教授法で、意欲的な学生の知的好奇心に応えているのです。
つまり、与えられた環境を最大限に活用するかどうかは、あなた次第なのです。周りの学生の意識が低いからこそ、熱心な学生は教授から特別な注目を集めることができます。オフィスアワーでの質問や、授業後の質問を通じて、より深い学びを得られる可能性が広がっています。
その深い学びや知見を手に入れられるかどうかはまさに、あなた自身の行動にかかっています。
目標設定の柔軟な見直しと修正
中学生の時から「小児科医になる」と決めていた友人、
高校時代から「英語の教師になる」と夢見ていたクラスメイト。
私たちは往々にして、ある一つの目標に固執しがちです。しかし、人生の選択肢は、私たちが思い描いているよりもずっと多様なのです。
例えば、「医療系の大学に進学して放射線技師になる」という夢が叶わなかった学生が、情報工学科で医療画像処理の研究に出会い、医療機器メーカーのエンジニアとして活躍しているケースがあります。
また、教育学部への進学を諦めた学生が、経営学を学び、教育系ベンチャー企業で新しい学習支援システムの開発に携わるようになったという例も。
重要なのは、目標を「諦める」のではなく、「発展的に変更する」という考え方です。一見すると遠回りに思える道のりも、実は自分の本質的な興味や才能に近づくためのターニングポイントになることがあるのです。
例えばノーベル医学賞を受賞した山中伸弥教授は、患者さんの治療をする『臨床医』を目指していましたが、研修医の際に先輩医師から『じゃま中』と揶揄されるほど、手術のスキルが低かったそうです。
そこで、病気の原因を研究する『研究医』に転向したところ、才能を発揮し、ノーベル医学賞を受賞することができました。
大学受験で合格した友人への嫉妬が止まらない
SNSで溢れる華やかな大学生活の投稿。楽しいキャンパスライフを満喫する友人の様子、図書館で難解な洋書と格闘する知人の姿、憧れの研究室に配属が決まったというクラスメイトの報告。そんな情報の洪水に、つい自分を卑下してしまいがちです。
しかし、考えてみてください。人生は誰かと競争するマラソンではありません。むしろ、自分だけの地図を持って進む探検のようなものです。今いる場所が理想の地点でないとしても、そこには必ず自分にしか見つけられない「宝物」が眠っているはずです。
例えば、大規模大学では見過ごされがちな、教授との密な対話の機会。切磋琢磨できる少人数のゼミナール。学生一人一人の個性が活きる小規模なサークル活動。これらは、大学の規模や知名度では測れない、かけがえのない成長の機会となります。
重要なのは、「今の自分」と「昨日の自分」を比較することです。一週間前より専門書が読めるようになった自分、一ヶ月前より積極的に発言できるようになった自分、入学時には想像もできなかった課題に挑戦している自分。そうした小さな進歩の積み重ねこそが、かけがえのない自分だけの成長ストーリーを紡いでいくのです。
滑り止め大学が楽しくない状況を変える5つの具体策
1. 自分の学習姿勢の見直しと改善
「この大学の授業なんて簡単すぎる」—そう思って後ろの席でスマートフォンを触っている学生がいる一方で、最前列で熱心にノートを取る学生がいます。同じ90分の講義でも、その価値は受け取り方次第で大きく変わるのです。
例えば、経営学の基礎講座。一見すると高校の現代社会と変わらないような内容に見えるかもしれません。しかし、講義の合間に教授が語る実務経験や、テキストには載っていない最新の企業事例など、能動的に聞いているからこそ得られる知識があります。
さらに、授業後に教授の研究室を訪ね、疑問点を質問してみましょう。すると、「その視点は面白いね」と、教授から追加の文献を紹介されたり、専門的な議論に発展したりすることも。こうした積極的な姿勢は、必ず教授の印象に残り、後の研究室配属や企業への推薦状の依頼時にも有利に働くはずです。
2. 課外活動での自己実現方法
「サークルに入るなんて時間の無駄では?」そんな考えは、大きな機会損失かもしれません。課外活動は、単なる息抜きや趣味の場ではありません。それは、社会で必要となる実践的なスキルを磨く絶好の機会なのです。
例えば、ある学生は広告研究会に入部し、地域企業の販促企画を手がけるようになりました。最初は右も左も分からない状態でしたが、先輩から見込み顧客の心に刺さるキャッチコピーの作り方、広告の反応を調査する方法などマーケティングの実践的なノウハウを学ぶことができ、クライアントである地域企業との折衝も経験できました。その経験は、後の就職活動で経験と学習意欲をアピールできる大きな強みとなりました。
また、文化祭実行委員会で企画担当を務めた学生は、予算管理からスケジュール調整、トラブル対応まで、まさに実務さながらの経験を積むことができました。
「偏差値は低くても、実践力では勉強だけの大学に負けない」
—その自信は、面接官からも高く評価されたのです。
大切なのは、与えられた役割を「やらされている」と考えるのではなく、「自分を成長させるチャンス」として捉えること。たとえ小規模な活動でも、そこにどれだけの意味を見出せるかは、あなた次第なのです。
3. 大学外での成長機会を最大限に活用する
キャンパスの外には、想像以上の学びのフィールドが広がっています。例えば、法学部に通うある友人はWeb制作会社のアルバイトに就き、会社情報や商品情報をアピールする記事作成を担当することになりました。そこで、景品表示法や著作権法といった法律に注意して記事を書くことを繰り返すことで、座学では得られない実践的なリーガルマインドスキルを身につけました。
また、経済学部に通うある友人は地域の学習支援ボランティアで子どもたちと関わる中で、学校の教師や塾の教師だけではない、学習の習得が難しい子供への教育支援に新たな興味を見出し、将来のキャリアプランを見直すきっかけを得た学生もいます。
特に注目したいのが長期インターンシップです。有名大学の学生は講義や研究の難易度が高く、勉学に割く時間が長くなり、なかなか長期のインターンシップへの参加が難しいこともあります。
その点、むしろ滑り止め大学ならではの時間的な余裕をアドバンテージと捉えて、週3日のインターンシップで実務経験を積み、そのまま内定獲得に至った例もあります。
4. 転部・転科・編入という選択肢を賢く検討する
「やっぱり滑り止めのこの大学でこのまま4年間を無駄にしたくない」
—そんな思いで転部や編入を考える方も多いでしょう。
しかし、ここで重要なのは、「逃げ出すため」ではなく「次のステップに進むため」という明確な目的意識です。
ある友人の女性は、どうしても数学を深く学びたいと考え、数学検定に挑戦し、男子が多いFランの工学部から女子大の工学部数学科へ編入を実現しました。
また、薬学部に通っていた学生は、薬学も大切だけど、どうしても医師の裏方になるため、患者さんに向かい合って支えられるようになりたいとから、大阪大学医学部を再受験して入学しました。
5. 心の健康管理とプロフェッショナルサポートの活用
「周りには相談できない」
「誰も分かってくれない」
—そんな孤独な思いを抱えていませんか
?実は、多くの学生が同じような悩みを抱えているのです。
実際に孤独な思いを抱えながら滑り止め大学に通っている学生の割はどのぐらいなのでしょうか?
こちらをご覧ください。
引用:リクルート進学総研
大学進学者全体の68.3%が第1志望に合格
18.8%が第2志望、
11.8%が第3志望となっています。
ということは滑り止めの大学に入学した割合は31.7%、約3人に1人となります。
それほど多くの学生が滑り止めに入学することになり、日々、誰にも相談できない悩みを抱えながら学生生活を送っていることになります。
大学の学生相談室には、年間数百件もの相談が寄せられています。特に4月から6月にかけては、新入生からの相談が集中します。「自分だけが悩んでいるのではない」という事実に気付くだけでも、心が少し軽くなるかもしれません。
キャリアセンターでは、進路相談だけでなく、大学生活の過ごし方について専門的なアドバイスを受けることができます。ある学生は、キャリアカウンセラーとの定期的な面談を通じて、自分の興味や適性を客観的に理解し、新たな目標を見出すことができました。
また、親や信頼できる友人に素直な気持ちを打ち明けることで、意外な視点やアドバイスを得られることも。一人で抱え込まず、周りのサポートを上手に活用することが、充実した大学生活への第一歩となるのです。
滑り止め大学の楽しくないコンプレックスを成功に変えた先輩たちの体験談
大学入試のリベンジを大学院で実現
大学入試の一般受験では、国語、数学、英語、理科、社会など全科目をまんべんなく学ぶ必要があり、専門的に学びたい学部が得意でも、一部に苦手科目があると、その科目が足を引っ張り、偏差値の低い大学にしか合格できないことが多々あります。
しかし、国立および公立大学の大学院入試では、主として専門分野の科目に加え、英語や数学と小論文での試験が大半です。
また英語に関しては、TOEICやTOEFLといった外部試験で一定以上のスコアを要求する大学院も存在するため、試験までに取得しておけば、入試対策の英語は学習する必要がないこともあります。
また大学入試の平均倍率は4.6倍ですが、大学院は1.6倍と非常に低いことも大学院入試の特徴です。
学校名 | データ | 課程 | |||
---|---|---|---|---|---|
修士 | 専門職 | 博士 | 総計 | ||
全体 | 入学志願者数 | 243,232 | 101,226 | 41,546 | 386,004 |
入学者数 | 154,902 | 18,118 | 33,852 | 206,872 | |
実質倍率 | 1.6 | 5.6 | 1.2 | 1.9 | |
調査対象大学 | 入学志願者数 | 61,824 | 22,938 | 14,262 | 99,024 |
入学者数 | 36,450 | 4,308 | 11,236 | 51,994 | |
実質倍率 | 1.7 | 5.3 | 1.3 | 1.9 |
参考:【内閣府】入試選抜 日本の大学院入試における競争倍率は
この点を活かして、大学入学後から積極的に英語を学び、TOEICのスコアを上げつつ大学の専門科目で上位を狙えるほど学習し、すんなりと最難関国公立の大学院に合格する学生が数多くいます。
人生のキャリアでは『どこの大学を卒業したか』ではなく、『最後に卒業した大学』を聞かれます。
そのため、大学院でリベンジを果たせば、自信を持って就活に臨めます。
滑り止め大学にも落ちたが難関資格を取得して自信を回復へ
私の教え子の男性は、大阪にあるいわゆるFランの大学の経済学部に入学しました。
もちろん、本人は非常に落ち込みました。
しかし、大学で会計を学ぶ中で、会計を活かした専門職に就きたいと考えるようになり、一念発起して会計系の資格の取得をチャレンジすることになりました。
結果、在学中に日本最難関資格の1つと言われている公認会計士に合格し、大学から奨学金をもらい授業料が免除になるだけでなく、大手監査法人への就職を決め、難関大学の学生が就職する上場企業を監査する立場になることができました。
大学のレベルは重要なポイントですが、実はそれより優先されるのが『資格』です。
専門職に就くと、大学がどこかなど聞かれることはありません。
この男性も簿記の勉強から始まり、少しずつ階段を登り、公認会計士の取得まで登りつめました。
大学全落ちFラン大学に入学後、専門キャリアを積んで大企業へ
滑り止めを含めた大学全落ちした後、Fラン大学に入学してしまった教え子は、大学時代にPCスクールの講師のアルバイト始めました。
大学への希望は捨てて、とにかく稼げるようになりたいと考え、教えられる科目を増やすため積極的に様々なWebやITのスキルを身に着けました。
●Webデザイン
●HTMLやCSSなどのコーディング
●JavascriptやPHP、Python、Rなどのプログラミング言語
その上で、知識ゼロの受講生さんに講義する機会をたくさん持つことで、大学卒業時にはデザインからプログラミングまで実践で使えるだけのスキルを身に着けることができました。
その結果、大手広告代理店に就職が決まりました。
滑り止め大学の楽しくない大学生活から充実した大学生活への実践的アプローチ
具体的な目標設定と行動計画の立て方
「何となく過ごしているうちに、気がつけば1年が終わっていた」
—そんな後悔を生まないために、まずは明確な目標設定から始めましょう。
例えば、1年生の前期は「TOEICスコア600点達成」「基本情報技術者試験合格」といった具体的な目標を立てます。そして、その目標達成のために必要な学習時間を逆算し、週単位でのスケジュールに落とし込んでいきます。
「毎日電車での通学時間30分は英単語学習に充てる」
「土曜日の午前中は図書館で試験勉強」
など、具体的な行動レベルまで計画を詰めることで、実現可能性が高まります。
もし、何を目標にすべきか検討もつかないと考えているなら英語に絞ってOKです。
大企業に就職したいなら英語ができることが絶対条件だからです。
こちらをご覧ください。
【文部科学省】企業・団体が考える重要なスキルと目標とする英語スキルの水準(大学入学者選抜関連基礎資料集)
学内外のリソースを賢く活用する戦略
大学には、意外にも見過ごされがちな「宝の山」が存在します。例えば、図書館には専門書だけでなく、オンラインデータベースへのアクセス権も備わっています。一般では年間数十万円するような経済誌のバックナンバーも、学生は無料で閲覧できるのです。
また、学習支援センターでは、レポートの書き方から数学の補習まで、マンツーマンの指導を受けられることも。「こんな基礎的なことを聞いても良いのかな」と躊躇する必要はありません。むしろ、分からないことを素直に質問できる姿勢こそ、学びを深める近道となります。
このような宝の山は、目的意識を持つと宝だと気づけるのですが、大学を単位を取るだけの場と捉えてしまうと、ぜんぜん気づけません。
そして、残念ながら卒業後に宝の山と気づいても手遅れです。
学生時代の4年間だけ使えるものです。
年間100万近くの授業料を払っているわけですから、元を取るために大学をうまく利用しましょう。
将来を見据えた実践的なスキル構築
就職活動で求められるのは、単なる知識やスキルだけではありません。
「チームで成果を出せる力」
「困難を乗り越える粘り強さ」
「新しい課題に果敢に挑戦する姿勢」
—これらは、日々の大学生活の中で培われていくものです。
例えば、グループワークの授業では、単に与えられた課題をこなすだけでなく、「どうすればチームの成果を最大化できるか」を意識して取り組んでみましょう。意見の対立が生じた時の調整役を買って出たり、期限管理を率先して行ったりする経験は、社会に出てからも必ず活きてきます。
また、学部の専門性を超えた副専攻プログラムやインターンシップにも積極的に参加することで、視野を広げることができます。「この知識、将来どう活かせるだろう」と常に意識しながら学ぶことで、一つ一つの経験がより深い学びへとつながっていくのです。
私も学生時代に法学部だったのですが、将来は経営者になりたいと考えて、商学部の簿記の講義に参加したことがあります。
その結果、大学の簿記の授業は下手くそすぎて役に立たなかったのですが、簿記の重要性に気づけてそのままビジネス会計検定を取得し、社会保険労務士の資格も併せて取得しました。
そして、経営者になるなら儲かっている会社の裏側を知りたいと考えて税理士事務所への就職活動を行いましたが、資格のおかげですぐに就職することができました。
まとめ:滑り止め大学が楽しくない状況を前向きに変えるために
大学の価値を決めるのは、キャンパスの広さでも、校舎の新しさでも、ましてや偏差値でもありません。
それは、そこで学ぶ一人一人の学生が、どれだけの目的意識を持って自己実現に向かって歩んでいけるか—にかかっているのです。
振り返れば、誰もが通った道かもしれません。第一志望の大学の不合格通知を受け取った時の絶望感。
滑り止め大学の合格発表を見た時の複雑な思い。
第一志望に受かった友人への嫉妬。
そして、講義が始まってからの「これでいいのだろうか」という迷い。
しかし、この悔しさや嫉妬などのコンプレックスこそが、あなたを成長させる原動力となるはずです。なぜなら、この「悔しさ」や「もっと上を目指したい」という感情は、あなたが向上心を持った人間である証だからです。
実際、多くの先輩たちがこの思いを糧に、独自の道を切り開いてきました。例えば、基礎的な講義に物足りなさを感じた学生が、独自に専門書を読破し、教授の目に留まって研究室に誘われるケース。
または、大学の知名度の低さを意識して、在学中に難関資格を取得し、一流企業への就職を果たした例。これらは決して特別な才能を持った人たちの話ではありません。
むしろ、最初は誰もが不安と戸惑いの中にいました。しかし、一歩一歩、できることから始めることで、その小さな一歩が大きな飛躍へとつながっていったのです。
今、あなたの前には無限の可能性が広がっています。
確かに、理想とは違う環境かもしれません。
でも、その環境だからこそできること、その環境でしか得られない経験があるはずです。
大切なのは、「ここでしかできないこと」を探し、それに全力で取り組む姿勢です。そうすれば、4年後、あなたは胸を張ってこう言えるはずです。
「この大学で良かった。この経験が、かけがえのない自分を作ってくれた」と。
あなたの大学生活が、単なる学歴の一行ではなく、人生の宝物となることを、心から願っています。