ママ必見!「高校受験失敗で人生終了」と落ち込んでいる子供を立ち直らせる5つのヒント

「志望校に落ちてしまった…もう人生終わった」
そんな言葉を子どもから聞いたとき、親としてどのように対応すればよいのか悩んでいませんか?

高校受験の結果が思わしくなく、お子さんが深く落ち込んでいる姿を見るのはとても辛いものです。

でも、ご安心ください。高校受験の失敗は決して人生の終わりではありません。
むしろ、この経験をきっかけに大きく成長できるチャンスなのです。

この記事では、高校受験に失敗して落ち込んでいるお子さんの心理状態を理解し、立ち直らせるための5つの具体的アプローチをご紹介します。お子さんの心の傷を癒し、前向きな気持ちで次のステップに進むためのヒントが見つかるはずです。
それでは、お子さんが「高校受験失敗で人生終了」と感じている状況から抜け出すための方法を一緒に見ていきましょう。

高校受験失敗後の子供の心理

「恥ずかしい」と感じる受験生の内面

高校への進学率
引用:国立社会保障・人口問題研究所

まずこちらを見てください。
高校への進学率は2023年で98.7%とほぼ100%です。
これだけ多くの中学生が高校受験に挑むわけですから、中には希望通りの高校に行けない子も出てきます。

友人が合格して、自分だけが高校受験に失敗し場合には、まず強い恥ずかしさを感じています。友達が合格したのに自分だけが不合格だったという事実が、大きな屈辱感を生み出しているのです。

「友達が合格したのに自分だけ不合格で恥ずかしい」
「ゲームもスマホも我慢して勉強してきたのに不合格だった」
「もうがんばる意味がない」

このような気持ちは、子どもたちにとって非常に強い感情です。特に中学3年生のお子さんにとって、高校受験は人生初めての大きなイベントであり、その失敗は世界が終わったかのように感じられるのです。

高校受験失敗が子供に与える心理的影響とは?

高校受験の失敗がお子さんに与える心理的影響は想像以上に大きいと考えてください。
具体的には次のような影響が考えられます。

  • 自己否定感:「自分はダメな人間だ」という思い込み
  • 将来への不安:「このままでは良い大学に行けない、就職できない」という恐れ
  • 周囲との比較:「みんな志望校に進学するのに自分だけ…」という疎外感
  • 親への申し訳なさ:「親の期待に応えられなかった」という罪悪感

お子さんは表面上は「どうでもいい」と言っているかもしれませんが、内心では強い不安や失望を抱えていることが多いのです。

「恥ずかしい」と感じる受験失敗の本質

受験失敗によって子どもが恥ずかしさを感じる本質は、「現時点での自分につけられている序列のようなもの」への恐れにあります。
高校受験は残酷なものです。小学生の間は、みんな同じように遊び、学び、生活してきて差をつけられることはあまりありませんでした。

しかし高校受験では、高校ごとにランク(偏差値)があり、自分の立ち位置が数字で可視化されてしまいます。
これまで順位をつけられてこなかった子どもにとって、これほど残酷なことはありません。ある意味では、これまでの人生に対する答え合わせをされた気分になるのです。

受験失敗による恥辱感の理解

子どもが感じる恥辱感を理解するためには、現代の情報環境も考慮する必要があります。

中学生はスマホでYouTubeやTikTokのショート動画から様々な情報を得ています。その中には「高卒工場勤務の末路」「低学歴フリーターの末路」といった厳しい現実を示す内容も少なくありません。

こうした情報から、お子さんは自分なりに社会構造を理解し、「高校受験に失敗した=負け組ルートに足を踏み入れた」と思い込んでしまうのです。昔に比べ、こうした思い込みは強くなっている傾向があります。

自尊心を傷つける社会的プレッシャー

高校受験において不合格になることは、単なる学校への入学の可否を超えて、社会的なプレッシャーとも関連しています。
「周りからどう思われるか」
「親は何と言うか」
「将来どうなるのか」といった不安が、お子さんの自尊心を大きく傷つけます。

特に、SNSの発達により友人の合格報告がすぐに目に入る現代では、比較の機会が増え、その痛みはより一層深くなっています

高校受験で全て落ちた時の心の傷

すべての志望校に不合格だった場合、お子さんの心の傷はさらに深刻になります。
「どこにも行くところがない」という絶望感は、強い不安と無力感を引き起こします。

このような状況では、単なる学校への不合格というよりも、社会からの拒絶として受け止められてしまうことがあります。

お子さんは「自分には居場所がなくなった」と感じ、強い孤独感と不安に襲われるかもしれません。

総合的な受験失敗による絶望感

高校受験の総合的な失敗は、子どもに絶望感をもたらします。この絶望感は、単に「学校に入れなかった」という事実だけでなく、「努力が報われなかった」「将来への道が閉ざされた」という感覚から生まれます

中学3年生という多感な時期だからこそ、この失敗体験は人生観にまで影響を与える可能性があります。

「頑張っても無駄だ」という諦めの気持ちが、将来の挑戦にも影響しかねないのです。

「立ち直れない」と感じる心理メカニズム

お子さんが「立ち直れない」と感じる背景には、明確な心理メカニズムがあります。

  • 喪失感:描いていた未来の喪失
  • 無力感:自分の努力では何も変えられないという感覚
  • 比較による劣等感:友人と自分を比べての落ち込み
  • 時間的プレッシャー:すぐに次の決断を迫られる状況

特に、高校受験というのは「一発勝負」的な要素があり、敗者復活戦も次もないと感じられるため、心理的な打撃が大きいのです。

高校受験が失敗か成功かは、志望校の『合格』か『不合格』では決まらないということが分かればより対策が立てやすくなります。

高校受験失敗は本当に人生終了なのか?高校生活の満足度から逆算で考える

よく考えてみてください。
高校受験の失敗は本当に人生終了なんでしょうか?

そもそも、まだ通ってもいない高校に、想像だけで憧れを抱いて志望校を決めているのが高校受験です。
高校受験の成功の可否は『満足できる高校生活を送れるかどうか』にかかっています。

高校生活に不満がある高校生の割合

高校生活に『どちらかといえば不満』『不満』を男女別で集計した結果がこちらです。

選択理由と性別・満足度のクロス集計
選択理由 総数 自宅から近いから 特色ある取り組みを行っているから 友人の多くが選択したから 卒業後の大学等への進学に有利だから 授業に力を入れているから 入学が遅れたから 親や親せきにすすめられたから 中学校の先生にすすめられたから 合格したい部・部活動があったから 将来就きたい仕事に向いているから 塾や家庭教師の先生にすすめられたから 特色ある学科・コースがあるから 他校よりも学習の難易度が高いから 学校の雰囲気がよかったから 卒業してからの進学に有利だから
総数 26625 4154 3406 3272 2562 2519 1690 1599 1290 1077 1020 688 521 521 474 276
男子 13596 2246 1339 1719 1473 1248 752 730 647 697 673 345 322 320 262 165
満足 5113 741 703 403 645 571 229 390 192 191 282 95 153 74 75 43
どちらかといえば満足 6516 1156 565 934 685 593 333 295 324 287 337 198 145 167 127 82
どちらかといえば不満 1352 279 56 286 102 68 107 36 96 57 47 43 20 56 36 30
不満 383 56 13 85 30 13 72 6 26 14 5 8 3 14 22 9
不詳 232 14 2 11 11 3 11 3 9 148 2 1 1 9 2 1
女子 13029 1908 2067 1553 1089 1271 938 869 643 380 347 343 199 201 212 111
満足 5514 681 1170 399 519 589 344 482 186 124 163 131 99 54 59 32
どちらかといえば満足 5803 962 783 775 472 582 391 320 323 150 161 164 83 116 113 53
どちらかといえば不満 1296 213 94 296 83 82 137 55 112 25 18 40 13 25 29 23
不満 295 46 16 79 12 15 54 10 20 6 4 7 4 5 9 2
不詳 121 6 4 4 3 3 12 2 2 75 1 1 0 1 2 1

出典:21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児) 第16回調査(文部科学省)

21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児) 第16回調査(文部科学省)のデータを見やすくまとめたのがこちら。

学校を選択した理由と高校生活の満足度

男子の12.7%
女子の11.7%
が高校生活に、『どちらかというと不満』『不満』を持っていることが分かります。

ただこれで終わっては何の示唆もありません。
次に、高校の選択理由から高校生活への満足度を見ていきます。

友人の多くが選択したから

高校生活の満足度_友人の多くが選択したから

自分の意志というより、友人がいる高校に行くという安直な選択をした場合、

『どちらかというと不満』『不満』の割合
男子の21.5%
女子の24.2%

入学が遅れたから

高校生活の満足度_入学が遅れたから

いわゆる高校浪人して入学するという選択をした場合、

『どちらかというと不満』『不満』の割合
男子の23.8%
女子の20.4%

私見になりますが、この原因について、大学は浪人生の割合は20%以上と一定数いるため居心地が悪くなるということはあまりないですが、高校の場合、浪人の割合が1%前後と極めて少ないため浮いてしまうことが原因にあるかもしれません。

卒業してからの進学に有利だから

高校生活の満足度_卒業してからの進学に有利だから

進学に有利とは、偏差値で高校を選んだ場合と考えられます。
この場合、

『どちらかというと不満』『不満』の割合
男子の23.7%
女子の22.5%

意外ですが、学校の中身よりも偏差値で選んだ場合に不満の割合が高いことがわかります。

逆に、高校生活に不満の少ない割合を見ていきましょう。

将来就きたい仕事に向いているから

高校生活の満足度_将来就きたい仕事に向いているから

偏差値ではなく、自分の進路をよく検討した上で高校を選んだ場合、

『どちらかというと不満』『不満』の割合
男子の7.7%
女子の6.4%

なんと、偏差値で高校を選んだ場合に比べて不満に思う割合は3分の1以下です。

特色ある取り組みを行っているから

高校生活の満足度_特色ある取り組みを行っているから

偏差値ではなく、学校の校風、取り組みなどしっかりよく検討した上で高校を選んだ場合、

『どちらかというと不満』『不満』の割合
男子の5.2%
女子の5.3%

高校のことをよく調査した上で高校を選択した場合の不満の割合はさらに下がって、5%台です。

広告受験に失敗して人生終了と落ち込んでいる子を立ち直らせるポイント

以上のことを踏まえると、

  • 自分の意志よりも友人に流された場合
  • 高校浪人した場合
  • 偏差値で選んだ場合

この3点は高校生活の満足度を下げる要因になります。

  • 自分の進路をよく検討して決めた場合
  • 学校の校風、取り組みなどしっかりよく検討して決めた場合

この2点は高校生活の満足度を上げる要因になります。

だから、
高校受験に失敗した!
人生が終わりだ!
と落ち込んでいるなら、自分の将来の夢や高校でやりたいことを実現する方法はなにがあるのか?という視点でアドバイスすることが立ち直りのポイントになるでしょう。

では、具体的に何をすればよいかを具体的に紹介していきます。

「高校受験失敗」から立ち直るための具体的アプローチ

アプローチ1:失敗を引きずらない心の切り替えられるよう心から悔しい気持ちに共感してあげる

高校受験の失敗を引きずらないためには、まず子どもの気持ちをそのまま受け止めることが大切です。
「大丈夫、次があるよ」と急かすのではなく、しっかりと子どもの話を聞いて受け止めてあげましょう。

具体的な切り替え方として、以下のポイントを心がけてください。

  • お子さんの感情をそのまま受け入れる
  • 「失敗」ではなく「一時的な結果」として捉え直す
  • 小さな前進や変化に注目する
  • 「できなかったこと」より「できたこと」に目を向ける

ポイントは、共感してあげることです。
特に男性にありがちですが、正解や正論を言っても意味はありません。

マウントを取って上から目線のアドバイスをしても心に響かないどころか、より心を閉ざしてしまいます。

失敗の直後は誰でも落ち込みますが、時間の経過とともに気持ちは変わっていきます。
少しずつ落ち着いてきてからどうすべきだったのかを一緒に検討してあげることです。

焦らず、まずはお子さんの悔しさ、悲しさにしっかりと共感して『私はあなたの心からの味方だよ』と理解してもらえるよう見守りましょう。

アプローチ2:高校受験を甘く見ていた点の振り返って大学受験に活かす

適切なタイミングで、受験への準備や取り組み方について冷静に振り返る機会を作りましょう。
ただし、責めるのではなく、次につなげるための建設的な振り返りが重要です。

振り返るポイントとしては:

  1. 学習計画は適切だったか
  2. 苦手科目への対策は十分だったか
  3. 模試の結果をどう活かしたか
  4. 生活習慣は整っていたか

この振り返りは、将来の学習方法の改善につながります。「失敗は成功のもと」という言葉がありますが、まさにこの経験を今後に活かすことができるのです。

今後とは、大学受験です。
高校生活は大切ですが、その先にはさらに重要な大学生活が待っています。

ここでしっかりと失敗の原因を振り返って、大学受験で同じ失敗をしないよう改善点を検討しましょう。

受験に失敗しやすい傾向として、以下のような特徴が挙げられます:

  • 計画性の欠如:直前になって慌てて勉強する
  • 根拠のない自信:実力以上の高校を志望する
  • 効率の悪い学習法:ただ時間をかけるだけの勉強
  • メンタル面の弱さ:プレッシャーに弱い

これらの特徴を理解し、克服するための具体的な戦略を一緒に考えましょう。例えば:

  • 毎日の小さな目標設定
  • 将来の職業に合った目標校の選定
  • 効率的な学習方法の習得
  • 充実した高校生活にするためのメンタルトレーニングの実践

こうした戦略を身につけることで、次の挑戦では大きく成長した姿を見せることができるでしょう。

高校受験の失敗は、大学受験成功への貴重な経験となりえます。失敗から学んだことを整理し、長期的な学習戦略に活かしましょう。

長期的な学習戦略の例
  • 自分に合った学習スタイルの発見
  • 時間管理の重要性の理解
  • 精神面での強さの獲得
  • 効果的な試験対策の習得

実際に高校受験に失敗した後、学習方法を見直して大学受験で成功した例は数多くあります。例えば、「中学の時の勉強のおかげで、学年1位を取れている」という体験談もあります。高校受験で学んだことは必ず将来に活きてくるのです。

アプローチ3:受験失敗を乗り越えた体験談『人生万事塞翁が馬』

高校受験に失敗したかどうかは、合格、不合格では決まりません。

その後の高校生活をどう過ごすかで決まるということを伝えてあげてください。

著者である私の話をしましょう。
私の人生で始めての挫折は、中学受験の失敗しました。

子供心に、この先の将来が真っ暗に感じたのを今でも覚えています。
地元の公立中学校に通うことになったのですが、偏った教育のせいで入学当初は公立中学校のことを見下していました。

でも、友だちに恵まれ、先生にも恵まれ、卒業するころには、中学受験に不合格になってよかったと思えるぐらい充実した中学生活を過ごせました。

高校受験は、関西でトップ10に入る高校に入学することができました。
しかし、この学校でたちの悪い教師と出会ってしまいました。

当時、医学部志望だった私に対して、
『医者になりたい奴はさっさと医者になって過労死しろ!』
『勉強ができない人間は人間とみなさないことが大事だ!』
など暴言の数々ですっかりその教師と学校が嫌いになり、高校時代は成績が深海魚になりました。

学校も休みがちになり、精神的にボロボロの状態で第一志望の大学に落ちてしまいました。
ギリギリ合格できた関西学院大学は、第一志望ではなかったですが、自分のやりたい勉強に打ち込めて法律系の公的資格を2つ、民間資格も3つ、その上、英語でも資格を取れるほど充実した学生生活を送ることができました。

この時に悟ったことが、選択の良し悪しは選択後の行動で決まるということです。
人生万事塞翁が馬です。

何が幸せに繋がり、何が不幸につながるかはわかりません。
大切なことは、高校受験に失敗して人生が終わったと腐らず、自分の夢に向かって進む行動を取れるかどうかです。

ひょっとすると高校受験で失敗した子どもに対して心無い言葉をかけるバカもいるでしょう。
そんな時は次の言葉を思い出してください。

人生における大きな喜びは、「君にはできない」と世間が言うことをやってのけることである。
ウォルター・バジョット
ウォルター・バジョットについて詳しくはこちらをご覧ください。

参考:石橋湛山とウォルター・バジョットの交点

アプローチ4:受験失敗後にどうなるのか?を理解する

受験失敗後の具体的な進路選択肢について、正確な情報を伝えることが大切です。
選択肢が多いことを知れば、お子さんも安心するでしょう。

主な選択肢
  • 併願校への進学:私立高校などの合格校に進学する
  • 二次募集・追加募集:公立・私立高校の二次募集や追加募集に挑戦する
  • 定時制・通信制高校:自分のペースで学べる高校を選ぶ
  • 高校浪人:翌年の受験に備える
  • 高卒認定試験:高校を経ずに大学受験資格を得る
  • 専門学校:実践的な技術を学ぶ

これらの選択肢をお子さんと一緒に検討し、最適な道を見つけましょう。

富士山を登頂するルートは複数あるように、将来の夢に向かうルートも複数あります。
ひょっとしたら遠回りのようなルートになってしまうかも知れませんが、それこそ人生万事塞翁が馬です。

その場での選択、経験が後々、どのような幸運を呼び寄せるかはわかりません。
だからこそ、どの道を選んでも、未来に向けた希望のある一歩となるはずです。

アプローチ5:専門家と家族のサポート体制

お子さんの心のケアには、専門家と家族の両方からのサポートが効果的です。

専門家のサポートとして

スクールカウンセラーへの相談
教育委員会の相談窓口の利用
地域の教育・相談機関の活用

家族のサポートとして

無条件の愛情表現
日常の変化に気を配る
少しずつ前向きな会話を増やす
趣味や得意なことでの自信回復を手伝う

両方のサポートをバランスよく活用することで、お子さんの心の回復を促すことができるでしょう。

理想は家族からのサポートで立ち直ることですが、健康を害するぐらい激しく落ち込んでしまった場合にはプロのカウンセリングも検討しましょう。

高校受験失敗を乗り越えるための親の心得

注意すべき親の対応

お子さんの受験失敗に対して、親の対応は非常に重要です。次のような点に注意しましょう。

  • 感情的な反応を避ける
  • 比較や責めるような言葉を使わない
  • 自分の価値観を押し付けない
  • お子さんのペースを尊重する

特に、親が落胆や怒りを表すことは、お子さんの心の傷をさらに深くする可能性があります。まずは親自身が冷静さを保つことが大切です。

してはいけない言葉かけ

次のような言葉かけは避けるべきです。

「どうして失敗したの?」
「もっと勉強していれば第一志望校に合格できたのに…」
「あの子は受かったのになんであなたは落ちたんだ」
「親のせいにするな」
「そんなに大したことではない」(気持ちを否定する言葉)

これらの言葉は、お子さんの気持ちを傷つけ、親子の信頼関係を損なう恐れがあります。

子供の感情に寄り添う方法

お子さんの感情に寄り添うには、以下のポイントを意識しましょう。

積極的に話を聞く姿勢を示す
「辛かったね」と共感の言葉をかける
お子さんの気持ちを言語化するのを手伝う
焦らずに普段と変わらない落ち着いた態度で接する

お子さんが感じている感情を否定せず、そのまま受け止めることが、心の回復への第一歩です。

子供との信頼関係を深めるためのヒント

受験失敗を乗り越える過程で、親子の信頼関係を深めるチャンスでもあります。

  • お子さんの意見や希望を尊重する
  • 一緒に未来の可能性を探る
  • 小さな成功体験を共に喜ぶ
  • 勉強以外の面でも支援する

この経験を通して、「どんなときも親は味方だ」というメッセージを伝えることができれば、より強い親子関係を築くことができるでしょう。

コミュニケーションの質を高める

効果的なコミュニケーションのために、次のことを心がけましょう:

  • オープンエンドの質問を使う(「どう感じた?」など)
  • お子さんが話したいときに話せる環境を作る
  • 非言語コミュニケーション(表情、姿勢など)にも気を配る
  • 「あなたの話をしっかり聞いているよ」というメッセージを伝える

こういった質の高いコミュニケーション直ぐにできることではありません。
普段から心がけることでお子さんの心の整理を助け、前向きな気持ちへの変化を促します。

長期的な視点での支援

受験失敗からの回復は一朝一夕にはいきません。長期的な視点で支援することが大切です。

  • 小さな進歩や変化を認める
  • 無理に「前向きになれ」と急かさない
  • お子さんの興味や才能を見つける手伝いをする
  • 将来の選択肢について一緒に情報収集する

時間をかけてお子さんの回復を見守り、新たな挑戦に向けて少しずつ準備していきましょう。

まとめ:「高校受験失敗で人生終了」は本当に終わりなのか?

高校受験の失敗は、決して人生の終わりではありません。むしろ、人生という長い旅路の中の一つの出来事に過ぎません。

受験の結果だけで将来の選択肢が狭まることはなく、高校受験後にも大学受験や就職、結婚など様々な選択の機会が待っています。それらは高校受験の結果と関係がないことも多いのです。

むしろ高校受験での失敗は、社会人に出てからなんにも影響しません。
影響があるのは最終学歴である大学か大学院です。

だから大学で逆転すればオセロの盤面が真っ白になるのと同じです。

受験失敗を乗り越えるための最終アドバイス

最後に、お子さんの受験失敗を乗り越えるための最終アドバイスをまとめます。

  1. お子さんの気持ちをまず受け止める
  2. 自己肯定感を高める励ましの言葉をかける
  3. お子さんの希望を尊重しながら進路の可能性を一緒に探る
  4. 専門家や教育機関に相談する
  5. 失敗した事実より、これからどうするかを重視する
  6. 小さな成功体験を積み重ねる機会を作る
  7. 長期的な視点で見守り続ける

希望を持ち続けることの大切さ

希望を持ち続けることは、どんな困難も乗り越える力となります。高校受験に失敗しても、その失敗は自己成長のチャンスとなり、人生での成長にどうつながったのかを描けるようになるでしょう。

お子さんに
「失敗を失敗たらしめるのは、何も行動しなかった場合だけだ。
新しく挑戦した場合には失敗は経験に変わる。」
ということを伝え続けてください。

子供の可能性を信じる重要性

お子さんには無限の可能性があります。高校受験の結果に関わらず、その可能性を信じ続けることが親としての大切な役割です。

「あなたならできる」という親の信頼は、お子さんの大きな支えとなり、再び立ち上がる力を与えてくれるでしょう。

おわりに

高校受験の失敗は、お子さんにとって辛い経験かもしれませんが、それを乗り越えることで得られる学びや成長は計り知れません。

親として大切なのは、お子さんの気持ちに寄り添い、一緒に未来に向けた一歩を踏み出す手助けをすることです。失敗の過程で得られる学びや成長は、失敗した人でしか経験できない貴重な財産となるでしょう。

受験は人生の通過点に過ぎず、その後の人生においてはその後どう行動するかの方が重要です。お子さんと共に、この経験を糧にして明るい未来を切り拓いていきましょう。

明るい未来を切り拓くための第一歩を、一緒に見つけてあげてください。必ずや、お子さんは再び笑顔を取り戻し、新たな挑戦に向かって歩み始めることでしょう。

金村繁伸の写真

この記事を書いた人:金村繁伸(かねむらしげのぶ)

オンライン数学塾 SakuraMath 塾長★1歳半の息子の育児に奮闘中
大阪と奈良で15年以上にわたり1,000人以上の中学生、高校生に数学と英語を教え、トップ校、最難関国公立、私立高校への合格させた経験を持つ。これらの教育業界での経験を活かし、成績アップ、学校選択の記事、幼児教育についての執筆。読者の皆さんに役立つ情報を提供しています。
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