ウェブ解析士の役割

ウェブ解析士 認定試験公式テキスト2017より
Web兵法株式会社 金村によるコラムの抜粋

~以下~

あらためて考えてみたいと思います。
ウェブ解析士の役割ってなんでしょう?

『事業の成果につなげること』と定義されております。

しかし、少し大きすぎる定義なので私なりに定義し直してみました。

『エンドユーザーの疑問や悩みの解決』を
『クライアントのビジネス化』へ橋渡しすること

と考えております。

そして、そのためにウェブ解析士が行うべき仕事は
大きく2つに集約されると思います。

その2つを順にお話いたします。

株式会社として事業を興した場合の使命は
長く存続し、世の役に立つサービスを提供し続け、社員の生活を守ることです。

しかし、慈善事業ではないので、収益を上げ続けることが絶対条件です。

その際、クライアントの利益だけ追求するのではなく、
エンドユーザーの幸せに繋がるようなものでないと結果的に長続きしません。

つまり、先に『エンドユーザーに利を提供』し、その後、『クライアントが儲ける』という仕組みが、
継続的な発展のためには重要です。

そのために、考えるべきことは、

『エンドユーザーの悩みは何なのか?』
『今のクライアントの事業やウェブサイトはエンドユーザーに貢献できているのか?』

まずここがビジネスの起点となります。

このビジネスの起点がズレていないかの調査、分析を行うことが、
ウェブ解析士の重要な仕事の1つです。

もし、貢献できていなければ、エンドユーザーの悩みを調べ、
貢献できる事業を考え、そのためのマーケティング施策を講じること。

その行った施策がちゃんと成果につながっているか、
成果につながっていない時は、次にどういう手を打つべきかを調査、分析し、クライアントに提案すること
これがウェブ解析士の重要な仕事の2つ目です。

その際、やりがちな過ちは、
『自社の得意分野での提案』に終始してしまうことです。

例えば、
『自社はウェブ制作会社だからウェブサイトを提案する』
『自社はリスティング広告代行会社だからリスティングを提案する』
『自社は動画配信会社だから動画を提案する』
などです。

事業として大切な視点は、

『あなたが何をできるか』ではなく、
『クライアントにとって必要なことは何か』です。

『あなた』ができないのなら、
それができる会社と協業して提案するという当たり前のことを行わないといけません。

そのためには、市場調査から、
クライアント、エンドユーザーへのヒアリング行い、
ウェブもフル活用して、エンドユーザーのことを調べ、
エンドユーザーに届くマーケティングを考え続けることが欠かせません。

しかし、マーケティングの一手段であるウェブは、
ツールの移り変わりが早く、
マーケティング手法も刻々と変わります。

そのため、ウェブ業界以外の人の目には、分かりづらく複雑に映ります。

したがって、講師は、ウェブ業界以外の方でも理解しやすくするため、
できるだけ実際の現場をイメージできるような説明が講義においては必要になります。

しかし、それでも5時間以上にわたる座学と、
普段触れない使用しない単語のオンパレードの講義は、
睡魔を召喚するには十分な力をもっております。

そこで、弊社では
『真剣な講義の中にも和気あいあいと』をモットーに
笑いとユーモアを交え、
ウェブを『恋愛』や『猫カフェ』『シャチハタ印鑑』『マンガ』に例え、
さらには、受講生さんの『知識レベル』を想定し、
受講生さんの『業種』に置き換えて説明することを心がけております。

眠くならないのは当然として、エンターテイメント性も取り入れた、
あっという間の6時間の講義。

これが弊社のモットーです。

受講生さんの心を惹きつけて、自然と講義に集中してもらう工夫は、
特に初学者の方向けの講義を行う講師にとって欠かせません。

しかし、それだけでもまだ不足です。

イギリスの教育哲学者ウィリアム・アーサー・ワードは次のような言葉を残しております。

『凡庸な教師は喋る。
 良い教師は説明する。
 優れた教師は示す。
 偉大な教師は心に火を付ける。』

ウェブ解析士講座におけるマスターの役割は、
ただ説明し、示すだけでなく、
ウェブの重要性を認識してもらい、より深く学び、実行したくなるよう、
受講生さんの心に火を付けること
だと考えております。

一度付いた心の火を絶やさず、組織に広め、
結果に結びつけていく支援を行うことが、
一人ひとりのウェブ解析士に課された使命ではないでしょうか。

『講座で学ぶこと』や『資格を取得すること』は、
最初の第一歩に過ぎません。

取得した資格が意味あるものかどうかは、
その後の一人ひとりの行動にかかっております。

第一歩目の歩みを始めた後、大切なことは
成功か失敗かではなく、
成功するまで検証を繰り返せるかどうかです。

そしてそのための正しい改善方法は、
講座の中で学んだはずです。

プロフェッショナルも初めから正解を知っているわけではありません。

ただ、
『正解へ導くまでのルート』と
そのために
『高速で多くのPDCAを回さないといけないということ』
を知っているだけです。

恐れることなく、学んだことを活かしてクライアントを成功に導いてください。

~以上~

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