セッションとは?
セッションは、『訪問』のことだろ。
と思ったあなた!
では、
あるサイトに1時間で10回訪問したらセッション数は何回?
セッション数とセッションの間隔の違いは?
ページ別訪問数とセッション数の違いは?
実は、Googleアナリティクスでの、
コンバージョンやページビュー、滞在時間などのデータは、
基本的にセッションをベースにして計測されている。
そのため、セッションを正しく理解することが、
Googleアナリティクスを使えるようになる第一歩である。
まず、セッションの大原則から頭に入れておこう。
セッションとキャンペーンは、一定の時間が経過すると終了します。
デフォルトでは、セッションは 30 分、キャンペーンは 6 か月が経つと
有効期限が切れます。
参考:https://support.google.com/analytics/answer/2795871?hl=ja
つまり、あるユーザーがページに訪れて、
用事で30分、何の操作もせず放置した後、
再び閲覧するため読み込んだ時は、『再訪問』となる。
また、Adwordsなどの広告や特定の日のメルマガからの
ユーザーの訪問を把握する際、6ヶ月間はデータが取れますが、
そうでない場合は、その後は有効期限が切れてしまう。
(※パラメータの設定をちゃんと行っていることが前提)
2014年4月に正式リリースされたユニバーサルアナリティクス以前の
Googleアナリティクスでは、
『_setVisitorCookieTimeout』や、『_setVisitorCookieTimeout』を使って
それらの時間の調整を行っていたが、
ユニバーサルアナリティクスになってからは、
管理画面でおこなえるようになった。
セッション数
セッション数とは、
ウェブサイトを訪問してから離脱に至るまでのユーザーの行動を1回とし
てカウントした
訪問回数のことである。
場所は下図のとおり。
基本的にこの数が多ければそれだけ、
多くのユーザーに訪問されているということであり、
良いことなのですが、ただイタズラに増やすだけでなく、
どんなキーワードで訪問されているのかを見ることが重要である。
コンバージョンにつながるキーワードでの訪問が多いのか、
それとも
情報収集が目的のキーワードでの訪問が多いのか。
また、
全く意図していなかったスタッフや社長の名前からの訪問というのもある。
セッション数を確認する際は、
必ずセットでキーワードも見るようにしょう。
セッション時間
セッション時間とは、
訪問してから離脱するまでにかかった時間
つまり、滞在時間のことである。
しかし・・・
厳密に言えば、これはウソです。
そもそも、Googleアナリティクスの滞在時間の測定は、
『セッション』をベースにしていると上記にも書いたが、
例えば、下図を参照してほしい。
上記のように、セッション時間(滞在時間)というのは、
結局のところ、
『ウェブサイトに入った時から、
最後に出て行った時に居たページに入った時間の差』
これがセッション時間(滞在時間)である。
以前もある講演会でこのことを話したら、
『今までクライアントにウソを教えてました』
と言われたコンサルタントの方がおられました(^_^;)
そのぐらい、意外と知られていないことなのだ。
詳しくは、『滞在時間をナメてるすべての人へ』をどうぞ。
新規セッション率
過去2年以内に訪問していた場合、
リピーターとなり、過去2年以内に訪問がない場合、
新規となります。
以下のメニューを見て欲しい。
ユーザー>行動>新規とリピーター
『New Visitor』と『Returning Visitor』とある。
New Visitorが、過去2年以内に訪問の無かった新規セッション
Returning Visitorが、過去2年以内に訪問のあったリピートセッション
となる。
ちなみに。。
『Visitor』とあるので、『ユーザー数』のことなのかというと、
そうではなく、『訪問数』のことなのだ。
本当にややこしい。。(^_^;)
こういうことの1つ1つがGoogleアナリティクスを
難しく感じさせている原因なのではないかと思う。
セッションとクリック数の違い
まずは、Googleのヘルプを見てみよう。
レポートの [クリック数] 列はユーザーが広告をクリックした回数を表すのに対し、
[セッション数] はユーザーが開始したユニーク セッションの数を表します。
https://support.google.com/analytics/answer/1034383
なんだか、説明されているようで、
はぐらかされた気分になるのは私だけだろうか。
結局、何をいいたいのかというと、
要は訪問なんだけど、ちょっとカウントの仕方が違う、
と覚えておこう。
その『ちょっと』とはどの程度のものかというと、
例えば以下を見てみよう。
セッションというのは、
30分経過すると新たな訪問とみなされる。
ということは、30分以内なら何度訪問しても
カウントされないということである。
しかし、クリック数というのは、
30分など時間の制限は無く、
1回クリックしたら1回、
2回クリックしたら2回と、
ただ純粋に回数がカウントされていく。
ページ別訪問数
通常、セッションというのは、ウェブサイトへの訪問であるが、
ページごとへの訪問数のことを『ページ別訪問数』と呼ぶ。
となると、気になるのが、
『ページビュー』との違いである。
ここを説明しよう。
1回のウェブサイトへの訪問で、
Aページ⇒Bページ⇒Cページ⇒Bページ⇒Dページ⇒離脱
以上のような行動をとった場合、
セッション数:1回
ページビュー数:5回
ページ別訪問数:4回
となる。
つまり、Bページは2回閲覧されているが、
1回にくくられるということである。
ページ/セッション
集客>すべてのトラフィック
1回の訪問で、何ページ閲覧されたか、
ということである。
セッションあたりのページビューは、
多いほうが良いと言われているが、
一概にそういうわけでもない。
アクセス解析を行う者の間では、
ページビューと滞在時間は増やすことに意味があると
考えている者も多いがとんでもない。
詳しくは、『ページビューを馬鹿にしてサイトが悪化させた会社のお話』
をどうぞ。
セッションの間隔
ユーザー>行動>リピートの回数や間隔>セッションの間隔
さて、こんなところ、見ていない人も多いだろう。
一度、ぜひ見てほしい。
ここは、初回訪問から何日目の訪問か、
という『日数』を表している。
初回訪問を『0』として、
その翌日を『1』、さらに翌々日を『2』というようにカウントしている。
初日が圧倒的に多く、その翌日以後、
急降下しているサイトが大多数だろう。
ここを見れば、リピーターが多いと言っても、
初日の訪問が多いのか、日をまたいでの訪問が多いのか、
ということが分かる。
セッション設定と使い方
さて、上記の説明で、
セッションは 30 分、キャンペーンは 6 か月が経つと有効期限が切れる
と書いたが、
最新のGoogleアナリティクスである、ユニバーサルアナリティクスのみ、
という前提は付くが、
変更することができる。
その方法を説明する。
セッションのタイムアウト
アナリティクス設定>プロパティ>トラッキング情報>セッション設定
↓
ここのセッションのタイムアウトの項目は、
最小:1分~最大:4時間で変更できる。
使い方としては、読むのに30分以上かかりそうなコンテンツ、
例えば論文などの長いコンテンツであったり、
または、30分以上You tubeの動画を設置している場合などは、
ここは変更した方がよいだろう。
しかし、そもそもそのような長いコンテンツを配置することが
まれなサイトは、ここは触らなくても良いだろう。
キャンペーンのタイムアウト
ここのキャンペーンのタイムアウトの項目は
最大24ヶ月有で分単位で変更できる。
使い方としては、
例えば1年の中である時期に1ヶ月のイベントを開催する際、
その時期だけ広告を出稿するときには、
その広告の効果を測定することが必要になるかもしれない。
そういう時に、ここの期間を1ヶ月に設定する。
ただし、
セッションのタイムアウトも、
キャンペーンのタイムアウトも、
私は変更することに否定的である。
ここで得られるデータが重大であるならば、
変更しても良いが、ほとんどの場合、そのようなことはない。
設定や検討に時間がかかったわりに
何か改善に役に立つということはあまりない。
それよりもセッションのタイムアウトを、
1時間以上に伸ばすと、ページを開いて放置しているという
使い方をすることが増えている現状は、
ムダに滞在時間が伸びてしまう可能性がある。
まとめ
セッションのことについて色々と記載したが、
まずは基本的な意味を押さえることから始めよう。
このブログでもたびたび出てくるが、
大切なことは、Googleアナリティクスでの解析は、
訪問者を含めた見込み客、つまりユーザーの満足に、
どう貢献できるかが重要である。
細かい設定や枝葉末節なことに、
こだわることないように気をつけよう。
Googleアナリティクスをゼロから学びたい方はこちら↓
Googleアナリティクスの使い方 [実戦マニュアル]
“Googleアナリティクスのセッションの知られざる秘密” への1件のフィードバック